webの作業も少し落ち着きましたので、久々に革の簡単なご説明を再開です。
かなり不定期ですので、ご興味があればたまに見てやって下さい。
前回で大まかな種類は書きましたの、今回は少し掘り下げます
クロムなめしについて
まずはクロムなめしについて書きたいと思います。
クロムなめしとは、なめし剤にクロム塩を使用する金属なめしの1つです。
今時は非クロム化等で、タンニンを最初に書いてクローズUPさせたほうが商売的には良いのかも知れませんが、世の中の革の大半はクロムが使われていますから、まずはクロムだと思います。クロムなめしの比率は約80%と言われていますので、多くはクロムが入ってると思っても良いかも知れません。
クロムなめしは19世紀半ばに開発された技術と言われていますので、結構新しいなめしなんですよね。
特徴
特徴は柔軟性が高く、弾力性に優れた革になります。
あと、火に強いとか、耐水性が良い等の特性もあります。更に、なめし剤の結合量が少ないので、軽量で高い吸湿性を持ちます
ついでに、クロムなめしは生産効率が良くコスト性に優れているのも忘れてはいけない特徴でしょう。
当たり前の事ですが、なめす時間が長ければ高額になりますし、短ければ安くなるのです。
デメリット
クロムなめしはメリットの多い革だと僕も思っていますが、当然デメリットあります。
文頭でも書いていますが【非クロム化】という言葉は工業系のお仕事の人は耳にする事もあるかも知れません。
【クロム】はあまり良いものではありません。そのクロムを使ったなめしである事が最大のデメリットです。
焼却等を行うと有害な物質を発生するといわれていますので、革の世界でも非クロムは良く耳にします。
まとめ
クロムなめしはその名の通り【クロム】が用いられていますので、それが一番のデメリットではありますが、革の特性は非常に優秀だと思います。主に衣類や手袋等、しなやかさや軽さ、柔軟性が求められる革では切り離せない手法だと思います。
タンニンでも柔らかな革は作れるようになったと聞きますし、見たこともありますが、やはりトータルではクロムに分があると思います。ですので世の中の風潮でクロム=× タンニン=○ 的な考えはどうかな?と思ってしまいますし、もしもクロムなめし=×なのであれば、世のメッキ製品とどう付き合えば良いのかも分かりません。
ではでは、次は別に書くまでも無いくらいクローズUPされる事が多いタンニンなめしの事でも。