ラウンドファスナーウォレットの作り方
ご興味がある方もいらっしゃると思いますので、簡単では御座いますがラウンドファスナーの製作工程をご紹介致します。
裁断
当然ですが、まずは裁断からです。上に画像を貼っておりますので、画像は省略いたいします。
私が作っているラウンドファスナーは現在15パターンで構成しております。以前は異なるパターン数の時も御座いましたが、現在はここに落ち着きました。何かのコピーパターンでは無い為、作っていて何かを思い付き変更する事もありますので、何が正解と思った事は御座いません。
当店ではラフに使われる方が多いので、コバの傷みが感じ難いコバ仕上げが多いのですが、へり返しので作る場合は当然パターンが大きく異なります。
コバ磨き
裁断後は画像のように切り口が粗いのでコバを磨き上げます。ラウンドファスナーでは他の財布より薄く漉いた革で作っておりますので、綺麗に裁断していれば磨く必要は無い気もしているのですが、 磨くと磨かないではやはり仕上がりが異なるので、磨いています。
磨くとやはり雰囲気が異なります。
他のウォレットでは蜜蝋と松脂をミックスした蝋の仕上げや、染め系の磨きも行う事も御座いますが、コチラではナチュラルな仕上げにしております。
縫う順序
手縫いの場合は然程気にしないでも縫っていけるのですが、ミシンの際はミシンに入れられないと当然ながら縫えませんので、まずは内装から縫っていきます。
順序を考えずに縫い始めると、ミシンに入らないなんて事もあると思います。
ファスナーの取り付け
ラウンドファスナーの肝的な部分でしょうか?裏胴にファスナーを付けます。相手が革ですので仕付け糸は使えませんから、接着させて仮止めさせます。その際、緩過ぎず、張り過ぎずでファスナーテープを張るのがポイントです。緩過ぎるとカーブ部分にシワが出ますし、張りすぎるとファスナーが内側に入り過ぎますし、テープへの負担も大きい気がします。
内装と組み合わせる
物によっては表胴に先にファスナーの縫い付けて、その後全体と組み合わせている物もあるようですが、私はシングルステッチにしていたいので裏胴に仮止めして、その後内装を縫い付けてから、表胴を張り縫いこみます。
私は丈夫でやや硬めなポリテープを使っていますが、ファスナーの貼り付けは柔らかいテープのほうが楽です。硬いテープだと仮止めの際に丁寧に作業しないと皺がより易いと思います。
以上です。